香川県の県庁所在地は高松市!なぜ選ばれた?歴史と名建築の謎を徹底解説
日本一面積が小さい県でありながら、讃岐うどんや瀬戸内の多島美、アートの聖地として全国的な人気を誇る香川県。その行政と経済の中枢を担う県庁所在地が「高松市」です。四国の玄関口として栄えてきた高松ですが、学校の地理の授業で「県名と市名が異なる県」として覚えるのに苦労した経験を持つ方も少なくないはずです。
実は、高松が県庁所在地として定着するまでには、明治初期の廃藩置県における激動の統廃合ドラマがありました。さらに、現在の香川県庁舎は世界的建築家・丹下健三氏が手掛けた戦後モダニズム建築の最高峰であり、国の重要文化財にも指定された知る人ぞ知る名所です。本記事では、高松市が選ばれた歴史的背景から庁舎の見どころ、スマートな覚え方まで余すところなくお届けします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:香川県の県庁所在地は高松市であり、四国地方の政治・経済・交通の要衝として機能している。
- 要点2:江戸期の高松城下町の繁栄に加え、明治期の「2度の香川県消滅」を乗り越えて県庁所在地に定着した歴史がある。
- 要点3:巨匠・丹下健三が設計した県庁東館は国の重要文化財であり、本館展望室からの瀬戸内海の眺望も含め一般見学が可能。
【基本情報】香川県の県庁所在地は「高松市」!住所やアクセス・基本データ
香川県の行政を統括する香川県庁は、高松市中心部の官庁街に位置しています。まずは基本となる所在地やアクセス情報、県の基本データを確認しておきましょう。
【香川県庁の基本情報】
・所在地:香川県高松市番町四丁目1番10号
・代表電話:087-831-1111
・開庁時間:平日 8:30〜17:15(土日祝・年末年始を除く)
交通アクセスは非常に良好で、公共交通機関を利用してスムーズに移動できます。JR高徳線の「栗林公園北口駅」から徒歩約10分、JR「高松駅」からはバスで約5分(「県庁通り」または「県庁・県民ホール前」下車)の距離にあります。ことでん(高松琴平電気鉄道)を利用する場合は「瓦町駅」から徒歩約10分で到着可能です。
香川県は全国の都道府県ランキングにおいて、面積約1,877平方キロメートルで全国第47位(最小)となっています。その一方で、平野部が広く可住地面積割合が高いため、人口密度は全国上位にランクインするコンパクトで機能的な都市構造が特徴です。
なぜ高松が県庁所在地に?高松城の城下町から廃藩置県までの波乱の歴史
香川県内には丸亀市や坂出市など歴史ある都市が複数点在していますが、なぜ高松市が県庁所在地として選ばれたのでしょうか。その理由は、江戸時代の城下町としての発展と、明治維新後の激動の行政再編にあります。
高松は豊臣秀吉の家臣・生駒親正が高松城(玉藻城)を築城して以来、城下町として急速に整備されました。江戸時代には水戸徳川家の連枝である松平家が治める高松藩12万石の城下町となり、瀬戸内海に面した天然の良港を活かして四国屈指の港湾・商業都市へと成長を遂げます。この圧倒的な都市規模と海運の拠点が、県庁設置の大きなアドバンテージとなりました。
しかし、明治初期の廃藩置県では波乱の展開が待ち受けていました。1871年に高松県が設置された後、丸亀県などと統合して「香川県」が誕生したものの、1873年には名東県(現在の徳島県)に編入され、香川県は一度消滅します。さらに1875年に再設置された後、翌1876年には愛媛県へと併合されてしまいました。
愛媛県への併合時代、旧讃岐国の住民や政治家たちは「香川県復活運動(分県運動)」を粘り強く展開。中野武営をはじめとする地元有志の尽力により、1888年(明治21年)12月3日、全国で最後となる47番目の独立県として現在の香川県が復活しました。この際、旧高松藩の拠点であり人口・経済の中心であった高松に県庁が置かれ、名実ともに香川の中心都市として歩み始めたのです。
【四国の県庁所在地一覧】位置関係と県名・市名の覚え方のコツ
四国地方の地理を学ぶ際、県名と市名が一致する県と異なる県が混在しているため、混乱してしまうケースが多々あります。まずは四国4県の全体像を一覧で整理しましょう。
| 県名 | 県庁所在地 | 県名と市名の一致 | 位置(方角) |
|---|---|---|---|
| 香川県 | 高松市 | 不一致 | 北東部(瀬戸内海側) |
| 徳島県 | 徳島市 | 一致 | 東部(紀伊水道側) |
| 愛媛県 | 松山市 | 不一致 | 北西部(瀬戸内海側) |
| 高知県 | 高知市 | 一致 | 南部(太平洋側) |
徳島市と高知市は県名と同じですが、香川県(高松市)と愛媛県(松山市)は県名と市名が異なります。さらに両市とも名前に「松」が含まれるため、記憶が混同しやすいポイントです。
【県庁所在地のスマートな覚え方】
・語呂合わせ法:「香い高い松(香川県=高松市)」と情景をイメージして記憶する。
・地理イメージ法:本州(岡山)から瀬戸大橋を渡って四国に入り、真っ先に迎えてくれる「高い松の木(高松)」が香川県、道後温泉で有名な「愛の媛(ひめ)の松山」が愛媛県と区別する。
世界が認めた名建築!「丹下健三」設計の香川県庁舎(東館)と見どころ
香川県庁を語る上で絶対に外せないのが、世界的建築家・丹下健三氏が設計を手掛けた「香川県庁東館(旧本館)」の存在です。1958年(昭和33年)に竣工したこの建物は、日本の伝統的な木造建築の美しさと、近代的な鉄筋コンクリート技術が見事に融合した傑作として国際的にも絶賛されました。
東館の外観を特徴づけているのが、五重塔や神社仏閣の柱梁(はしら・はり)構造を思わせるコンクリートの打ち放しルーバー(格子)と深い軒庇(のきびさし)です。当時の香川県知事・金子正則氏の「民主主義の時代にふさわしい、県民に開かれた庁舎を」という強い理念に共鳴し、庁舎1階には壁のないピロティ構造が採用され、誰でも自由に行き交える開放的な空間が実現しました。
館内のロビーには、香川県出身の世界的洋画家・猪熊弦一郎氏による巨大壁画「和敬清寂」が飾られており、モダニズム建築と現代アートが完璧に調和しています。その高い歴史的・芸術的価値が評価され、2022年(令和4年)には戦後の庁舎建築として全国で初めて国の重要文化財に指定されました。建築ファンならずとも一度は訪れたい香川屈指のアートスポットです。
一般見学・展望室ガイド|高松の街並みと瀬戸内海を一望できる絶景スポット
香川県庁は行政手続きの場であるだけでなく、一般の来庁者や観光客が気軽に立ち寄れるビュースポットとしても親しまれています。
現在の行政事務が集約されている地上21階建ての「本館」最上階(21階)には、無料の展望スペースが整備されています。ここからは高松市街地のパノラマビューをはじめ、屋島(やしま)の台地や女木島・男木島などの瀬戸内海に浮かぶ島々、そして遠く瀬戸大橋まで見渡すことが可能です。
【県庁舎見学の利用案内】
・展望スペース開放時間:平日 8:30〜17:15(入場無料)
・見学手続き:東館ロビーや本館展望室など共用エリアは原則事前予約不要(総合案内で見学の旨を伝えるとスムーズ)
・見どころ:東館1階ロビーの猪熊弦一郎壁画、庭園(池水や巨石を配した日本庭園)、本館21階からの瀬戸内海パノラマ
【香川 県 県庁 所在地】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:香川県庁の最寄り駅とアクセス方法は?
A1:最寄り駅はJR高徳線「栗林公園北口駅」(徒歩約10分)またはことでん「瓦町駅」(徒歩約10分)です。JR高松駅からはバスを利用して「県庁通り」停留所で下車すると徒歩約3分でアクセスできます。
Q2:香川県庁と高松市役所は同じ場所にありますか?
A2:同じ建物ではありませんが、目と鼻の先に位置しています。香川県庁のすぐ北東側(徒歩約2〜3分)に高松市役所本庁舎が立地しており、中心市街地の番町エリアに官庁街が集約されています。
Q3:丹下健三設計の香川県庁東館は誰でも見学できますか?
A3:はい、開庁時間内であれば1階ロビーやピロティ、外観庭園などを自由に見学できます。猪熊弦一郎氏の壁画「和敬清寂」や歴史的デザインを間近で鑑賞可能です。
まとめ:歴史と名建築が織りなす「高松」の魅力と今後の注目ポイント
香川県の県庁所在地である高松市は、江戸期から続く城下町・港町としての基盤と、明治期の分県運動という熱い歴史の上に成り立っています。そしてその中枢である県庁舎は、丹下健三氏が遺した重要文化財のモダニズム建築と現代の行政機能が見事に調和した、香川の誇るシンボルです。
瀬戸内国際芸術祭の拠点としても世界中から熱視線を集め続ける高松市。地理の知識として「香川=高松」を押さえるだけでなく、歴史散策や名建築ツアー、絶景展望室の探訪など、実際に現地を訪れてその奥深い魅力を肌で体感してみてはいかがでしょうか。 (出典: 香川 県 県庁 所在地(Yahoo!ニュース))